刑事事件

刑事事件とは、犯罪行為をしたと疑われる者に対し、国の捜査機関が介入し捜査を行ない、裁判で刑罰を下すかどうか判断する事件のことをいいます。刑事事件の流れは次のようになります。

①捜査の開始
職務質問や被害届、通報、告訴・告発などをきっかけとして警察の捜査が開始し、被疑者(俗にいう容疑者)を特定していきます。

②逮捕及び検察送致
被疑者を特定した後、一定の段階で逮捕し、身柄を拘束します(ただし、最後まで逮捕しない事件もあります)。
被疑者を逮捕した場合、取り調べを経て、警察は被疑者の身柄や事件の関係書類、証拠等を検察庁に送り、送致を受けた検察官は取り調べを行います。
身柄を拘束しておく必要があると判断した場合は、裁判所に対し勾留請求を行い、必要ないと判断した場合は釈放されます。

③勾留・勾留期間の延長
勾留請求がされると、裁判官が被疑者に対し質問を行い、勾留するかどうかを決めます。勾留の必要があると判断した場合は、原則として勾留請求がなされた日から10日間の範囲で勾留され、必要ないと判断した場合は釈放されます。勾留期間中は拘置所や警察の留置施設に身柄を拘束され、取り調べが行われることになります。なお、必要に応じて検察官・裁判官の判断で10日間期間の延長をすることができます。

④処分の決定
検察官は、勾留期間中に被疑者の処分(起訴(公判請求・略式起訴)・不起訴・処分保留)を決めます。
起訴されなければ釈放され、略式起訴の場合は罰金を納めれば事件は終了します。
公判請求を受け、法廷が開かれるのを待つ間、被告人(起訴された者)はなお勾留され続けますが、保釈請求をし、許可が下りれば保釈金を納付することにより身柄の拘束が解かれます。

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